当ブログにいらっしゃいましてどうもありがとうございます。
今回はエフェクトそのものというよりも、ちょっとしたクオリティアップのポイントを紹介します。
それは何かというと「環境光」です。
エフェクト、特に光系のエフェクトは周りに与える影響を考えてやると、地味ながら確実にクオリティが上がります。
つまりエフェクトの光で照らされる箇所を意識してみる・・・のが今回の目的です。
どこにどう光が当たるとどうなるかを予測するにはデッサンをやるのが効果的です。
が、そんな時間ないよ!という方にかなりざっくりとではありますがポイントを紹介します。
今回考えてみるのは・・・・とりあえず以下二つです。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
2、光は離れるほど影響力が弱まる
では実際に解説してみましょうか!
デュワッ!!!!!
ゼットーーーーン・・・・・ピポピポピポピポ
ビィィィィィィ!!!!
・・・・・・
今回はこのマウスで5分で描いた素晴らしい画像で解説しますよ!
ウルトラマソが最強怪獣ゼットソに向けてスペ死ウム光線を放つシーンです。
「あなたが光系のエフェクトを作って合成した時」を想像しながら読んで下さい。
まずあなたはエフェクトを作りました。
そしてそれを背景に合成しました。
はい。そこでストップ。
環境光を考えましょう。
ここで、画像の赤い丸の部分に注目!
エフェクトによる周りへの影響を考えてみましょう。
今回の場合、腕から光線を発射していますね。
なので発射している腕や、腕の近くにある顔、肩なども光線と同じ色で照らされるはずです。
ここに気付いて何らかの処理を加えることが出来るようになれば、エフェクト作成スキルが一つレベルアップします!
肝心の処理の仕方については色々ありますが、
まず簡単な一例を。
レイヤー複製+カラーカーブ(グラデーション)+スクリーンで合成
二次元的な処理になってしまいますが、最も簡単です。
これで「環境光」についての理解を深めるといいと思います。
まずレイヤーを複製します。
今回は腕と頭に環境光を与えたいのでウルトラマソを複製します。
続いて光線の光が影響を及ぼしそうなところでマスクを切ります。
マスク境界のぼかしを多めにするといいでしょう。
この切り取ったレイヤーに「描画」→「カラーカーブ(CC以降はグラデーション)」をかけます。
色を調整します。
今回は光線が青なので同じ青系の色にします。
(ていうかスペシウム光線って公式の色合いなんだったっけ・・・w)
するとこうなります。
これをスクリーンで重ねます。
ここで先程のポイント1を確認しましょう。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
でしたね。
スペシウム光線の色が、ウルトラマソに混ざるようになりました。
左が適用前で、右が適用後です。
画像が適当なんでクオリティ上がったように見えませんが
無いよりはそれっぽくなりましたね。
こんなかんじで、複製し、マスクで部分を切り取りスクリーンで重ねると環境光っぽくなります。
ブラーをかけてもいいでしょう。
また複製を何回も繰り返し、レイヤーを重ねるのも効果的です。
また、本来なら腕の形に合わせて影が出来るはずです。
基本的に、光が強ければ強いほど、光との距離が近ければ近いほど影も濃くなり、コントラストが強くなります。
レイヤーを複製後、オーバーレイで重ねるなどして光源に近い位置のコントラストを強めるのも良いでしょう。
では次にゼットソのバリヤーを見てみましょう。
↑本来なら本編でバリヤで防がれたのはスペシウム光線じゃなくて八つ裂き光輪なんですが細かいことは気にしない
ここも、光線が直撃している箇所に注目です。
バリヤにあたっている部分は光に照らされ明るくなるはずです。
まあこのバリヤがブラックホールみたいに光を吸収する性質を持ってたりすると話は別ですが、今回はそうでないことにしますw
さて、では照らされる箇所ですが、今回はスペシウム光線を復元し、左右逆にしてブラーをかけて乗せるという荒技を使いましょう。
レイヤーを左右反転して・・・・
バリヤの上に乗せ・・・
ブラーをかけます。
今回はRadial Fast Blur で放射状にかけてみました。
で、スクリーンで重ねます。
するとこうなります。
多少は当たってる感が出てきましたね。
このバリヤがガラスのような材質なら、もっと反射したりするかもしれません。
懐中電灯を家のガラス戸に当てて、どう明るくなるか、どう反射するのかなどを一度じっくり観察するのもいい練習になると思います。
では最後に、極太のレーザーを発射するシーンを想定してみます。
あなたが頑張って波動◯よろしく超カッコいいレーザービームのエフェクトを作ったとしましょう。
光を放つ面積がデカイと、画面の照らされる範囲も大きくなります。
例えばこんな場合
↑ゼ「ちょwwwこんなん無理wwww」
光線が画面からはみ出る程大きいので、画面外にも光源があります。
一例で「レンズフレア」を適用してみましょう。
そのまま乗せると手抜きに思われますが、今回は画面外に中心点を置きます。
そして明るさを大きくし、合成します。
こうすると少しはバレにくいかも
まあ、別に一般人はAEのことなんて全く知らないのでそんな気にすることも無いでしょうけどw
↑分かりやすいようにめちゃくちゃ明るくしてます
このやり方は、例えば画面外から流星が飛んできたときなどに使えます。
エフェクトが画面に入ってくる数フレーム前に、徐々にフレアの明るさを上げてやるのです。
すると、「カメラに写っていないところからなんか明るいのが来てる!」ように感じます。
ではここでおさらいです。
2、 光は離れるほど影響力が弱まる
つまり、離れているときは何も無いが、近づいてくるにつれて影響力を増す(レンズフレアの明るさを上げる)ということですね。
では、この平面を1番上にスクリーンで重ねましょう。
続いてカラーカーブも使いましょう。
このようなグラデーションを作ってスクリーンで重ねます。
最後に先程もやった「光線を複製してブラーかけてスクリーンで重ねる」手法も使い、出来上がった画像がコチラ。
超適当ですが、先程よりは光線が出てるかんじになりましたね!
さて、最後にもう一回おさらいしましょう。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
2、光は離れるほど影響力が弱まる
1については、エフェクトを複製したり、今回のように光が当たるであろう部分だけを抽出し、色味をつけてブラーかけてスクリーンで重ねる・・・等が手っ取り早いです。
カラーカーブもお手軽でおすすめです。炎のエフェクトで画面を覆い尽くす時など、炎が燃えるのに合わせて赤とオレンジのカラーカーブを乗っけてやりましょう。
2については、光源から遠くへいくほど光が弱まることを意識しましょう。
逆に近くのものは強く照らされて、影も濃くなり、色味も光源の色に大きく影響されます。
今回紹介した技法は間に合わせのインチキなやり方ですので、本来ならライトレイヤーを使うとか、平面的ではないように工夫します。
ですが今回の目的は、まず環境光という概念そのものを意識することです。
要するに「エフェクト作って乗せるだけじゃなくて、そのエフェクトが周りにどんな影響を与えるかも考えるとクオリティアップに繋がるんだな」ということが分かればオーケーです。
それさえちゃんと意識できるようになれば、技法なんて最初は適当でいいです。あとでより綺麗で効率のいいやり方が見つかるでしょうしね。
まずは、「環境光」
これを意識してみて下さい。
最後に、今回はレイヤー合成モードにスクリーンを多用しました。
これ、実は「加算」でもいいです。
ですが加算はスクリーンより白飛びしやすいので、光の中心部のエフェクトのみに使うなど、控えた方がいいでしょう。
ここぞという時だけ使うようにすれば、環境光を意識しまくったせいでエフェクト足しすぎて画面が真っ白になってしまった・・・なんてことも防げます。
以上、地味ながらも大事な大事な、環境光についてのお話でした〜。
SkypeにてAfterEffects講座を8000円で行っております。
詳しくはこちら。
今回はエフェクトそのものというよりも、ちょっとしたクオリティアップのポイントを紹介します。
それは何かというと「環境光」です。
エフェクト、特に光系のエフェクトは周りに与える影響を考えてやると、地味ながら確実にクオリティが上がります。
つまりエフェクトの光で照らされる箇所を意識してみる・・・のが今回の目的です。
どこにどう光が当たるとどうなるかを予測するにはデッサンをやるのが効果的です。
が、そんな時間ないよ!という方にかなりざっくりとではありますがポイントを紹介します。
今回考えてみるのは・・・・とりあえず以下二つです。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
2、光は離れるほど影響力が弱まる
では実際に解説してみましょうか!
デュワッ!!!!!
ゼットーーーーン・・・・・ピポピポピポピポ
ビィィィィィィ!!!!
・・・・・・
今回はこのマウスで5分で描いた素晴らしい画像で解説しますよ!
ウルトラマソが最強怪獣ゼットソに向けてスペ死ウム光線を放つシーンです。
「あなたが光系のエフェクトを作って合成した時」を想像しながら読んで下さい。
まずあなたはエフェクトを作りました。
そしてそれを背景に合成しました。
はい。そこでストップ。
環境光を考えましょう。
ここで、画像の赤い丸の部分に注目!
エフェクトによる周りへの影響を考えてみましょう。
今回の場合、腕から光線を発射していますね。
なので発射している腕や、腕の近くにある顔、肩なども光線と同じ色で照らされるはずです。
ここに気付いて何らかの処理を加えることが出来るようになれば、エフェクト作成スキルが一つレベルアップします!
肝心の処理の仕方については色々ありますが、
まず簡単な一例を。
レイヤー複製+カラーカーブ(グラデーション)+スクリーンで合成
二次元的な処理になってしまいますが、最も簡単です。
これで「環境光」についての理解を深めるといいと思います。
まずレイヤーを複製します。
今回は腕と頭に環境光を与えたいのでウルトラマソを複製します。
続いて光線の光が影響を及ぼしそうなところでマスクを切ります。
マスク境界のぼかしを多めにするといいでしょう。
この切り取ったレイヤーに「描画」→「カラーカーブ(CC以降はグラデーション)」をかけます。
色を調整します。
今回は光線が青なので同じ青系の色にします。
(ていうかスペシウム光線って公式の色合いなんだったっけ・・・w)
するとこうなります。
これをスクリーンで重ねます。
ここで先程のポイント1を確認しましょう。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
でしたね。
スペシウム光線の色が、ウルトラマソに混ざるようになりました。
左が適用前で、右が適用後です。
こんなかんじで、複製し、マスクで部分を切り取りスクリーンで重ねると環境光っぽくなります。
ブラーをかけてもいいでしょう。
また複製を何回も繰り返し、レイヤーを重ねるのも効果的です。
また、本来なら腕の形に合わせて影が出来るはずです。
基本的に、光が強ければ強いほど、光との距離が近ければ近いほど影も濃くなり、コントラストが強くなります。
レイヤーを複製後、オーバーレイで重ねるなどして光源に近い位置のコントラストを強めるのも良いでしょう。
では次にゼットソのバリヤーを見てみましょう。
↑本来なら本編でバリヤで防がれたのはスペシウム光線じゃなくて八つ裂き光輪なんですが細かいことは気にしない
ここも、光線が直撃している箇所に注目です。
バリヤにあたっている部分は光に照らされ明るくなるはずです。
まあこのバリヤがブラックホールみたいに光を吸収する性質を持ってたりすると話は別ですが、今回はそうでないことにしますw
さて、では照らされる箇所ですが、今回はスペシウム光線を復元し、左右逆にしてブラーをかけて乗せるという荒技を使いましょう。
レイヤーを左右反転して・・・・
バリヤの上に乗せ・・・
ブラーをかけます。
今回はRadial Fast Blur で放射状にかけてみました。
で、スクリーンで重ねます。
するとこうなります。
多少は当たってる感が出てきましたね。
このバリヤがガラスのような材質なら、もっと反射したりするかもしれません。
懐中電灯を家のガラス戸に当てて、どう明るくなるか、どう反射するのかなどを一度じっくり観察するのもいい練習になると思います。
では最後に、極太のレーザーを発射するシーンを想定してみます。
あなたが頑張って波動◯よろしく超カッコいいレーザービームのエフェクトを作ったとしましょう。
光を放つ面積がデカイと、画面の照らされる範囲も大きくなります。
例えばこんな場合
↑ゼ「ちょwwwこんなん無理wwww」
光線が画面からはみ出る程大きいので、画面外にも光源があります。
一例で「レンズフレア」を適用してみましょう。
そのまま乗せると手抜きに思われますが、今回は画面外に中心点を置きます。
そして明るさを大きくし、合成します。
まあ、別に一般人はAEのことなんて全く知らないのでそんな気にすることも無いでしょうけどw
↑分かりやすいようにめちゃくちゃ明るくしてます
このやり方は、例えば画面外から流星が飛んできたときなどに使えます。
エフェクトが画面に入ってくる数フレーム前に、徐々にフレアの明るさを上げてやるのです。
すると、「カメラに写っていないところからなんか明るいのが来てる!」ように感じます。
ではここでおさらいです。
2、 光は離れるほど影響力が弱まる
つまり、離れているときは何も無いが、近づいてくるにつれて影響力を増す(レンズフレアの明るさを上げる)ということですね。
では、この平面を1番上にスクリーンで重ねましょう。
続いてカラーカーブも使いましょう。
このようなグラデーションを作ってスクリーンで重ねます。
最後に先程もやった「光線を複製してブラーかけてスクリーンで重ねる」手法も使い、出来上がった画像がコチラ。
さて、最後にもう一回おさらいしましょう。
1、光に当たるとその光の色が混ざる
2、光は離れるほど影響力が弱まる
1については、エフェクトを複製したり、今回のように光が当たるであろう部分だけを抽出し、色味をつけてブラーかけてスクリーンで重ねる・・・等が手っ取り早いです。
カラーカーブもお手軽でおすすめです。炎のエフェクトで画面を覆い尽くす時など、炎が燃えるのに合わせて赤とオレンジのカラーカーブを乗っけてやりましょう。
2については、光源から遠くへいくほど光が弱まることを意識しましょう。
逆に近くのものは強く照らされて、影も濃くなり、色味も光源の色に大きく影響されます。
今回紹介した技法は間に合わせのインチキなやり方ですので、本来ならライトレイヤーを使うとか、平面的ではないように工夫します。
ですが今回の目的は、まず環境光という概念そのものを意識することです。
要するに「エフェクト作って乗せるだけじゃなくて、そのエフェクトが周りにどんな影響を与えるかも考えるとクオリティアップに繋がるんだな」ということが分かればオーケーです。
それさえちゃんと意識できるようになれば、技法なんて最初は適当でいいです。あとでより綺麗で効率のいいやり方が見つかるでしょうしね。
まずは、「環境光」
これを意識してみて下さい。
最後に、今回はレイヤー合成モードにスクリーンを多用しました。
これ、実は「加算」でもいいです。
ですが加算はスクリーンより白飛びしやすいので、光の中心部のエフェクトのみに使うなど、控えた方がいいでしょう。
ここぞという時だけ使うようにすれば、環境光を意識しまくったせいでエフェクト足しすぎて画面が真っ白になってしまった・・・なんてことも防げます。
以上、地味ながらも大事な大事な、環境光についてのお話でした〜。
SkypeにてAfterEffects講座を8000円で行っております。
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